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月日というのは、永遠に旅を続ける旅人のようなものであり、
来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。
船頭として船の上に生涯を浮かべ、
馬子として馬の轡(くつわ)を引いて老いを迎える者は、
毎日旅をして旅を住処(すみか)としているようなものである。
古人の中には、旅の途中で命を無くした人が多くいる。
わたしもいくつになったころからか、
ちぎれ雲が風に身をまかせ漂っているのを見ると、
漂泊の思いを止めることができない。
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